松崎菊也「フドートク主義」宣言
戦没者追悼式の式辞をよく読むと
まつざき・きくや 戯作者 コント集団「ザ・ニュースペーパー」リーダーを経てTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか」のパーソナリティ等ラジオテレビでも活躍。現在は執筆活動のほか政治風刺ライブなどを行なう。日本大学芸術学部卒
「今年の政府主催「全国戦没者追悼式」で、石破総理の式辞が大きなニュースになった。画期的なんだト。それも13年ぶりに復活なんだト。いったい何を言ったというんだ。ず~っと式辞を辿った。
「天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、戦没者のご遺族、各界代表のご列席を得て(どうのこうのうんぬんかんぬん)先の大戦では300万余の同胞の命が失われました。(なんちゃらかんちゃら)進む道を二度と間違えない。あの戦争の反省と教訓を、今改めて深く胸に刻まねばなりません」
13年ぶりに復活させた「反省」という2文字。実際にニュースになったのはこのたった2文字だった。
騙されてはいけない。総理はその後にこう続けた。
「歳月がいかに流れても、悲痛な戦争の記憶と不戦に対する決然たる誓いを世代を超えて継承し……」
ここだよここ!「決然たる不戦の誓い」ではなく「不戦に対する決然たる誓い」。それは、「不戦に対抗する決然たる誓い」つまり、「防衛という名のもと戦争を起こすという決然たる誓いを立てた」ということになるだろ?
このガマガエルめ、ねばねばした言葉の裏では、軍隊最高司令官としての決意も堂々と述べたのだ。
残暑は続く。熱中症だけでなく、戦争熱中症にもご注意!