編集委員の「一語一笑」


 故郷の実家近所の幼なじみの70代女子4人が吉祥寺に集合。一人が実家の母親に電話で今日の会合の話をしたところ、「写真送信して」と母さん。で、まずはパチリ。帰宅後その母上から「面影が懐かしくお元気そうで嬉しい。娘との永年の交流に感謝」とのメール。一人暮らし母さんのスマホを使いこなした激励に感動。(も)

 

 コロナ明け4年ぶりに高校の在京同窓会を横浜中華街で開いた。男女4人計8人の円卓で、銀紅魚翅(大山鶏と白きくらげ、棗のふかひれスープ)、金河海鮮盆(エビチリソース、イカのエビすり身つめ)が美味、四豆肉飯(窯焼き豚とインゲンのXOチャーハン)も少量で年寄向き、昔話に花が咲き、今後の連絡はラインと今風に。(ま)

 

 時々通る団地内の道路脇でダンボールに入った本を見つけた。「ご自由にどうぞ、返却は不要です」と書かれた横には持ち帰り用の袋まで置いてある。私も文庫を何冊かいただいてきたがそのうちに絵本やおもちゃも置かれるようになり、本も返却されて読み回しの様相になってきた。だんだん縮小傾向だがいつまで続くのか楽しみ。(百)

 

 日経平均バブル期超え。海外ファンドの資金が中国から日本に移動しているからとのこと。賃上げ報道はあるがせいぜい15%の上澄み層だけの話。物価高で実質賃金は下がりっぱなし。日本の働く人たちがファンドにカネを出している世界の富裕層に搾取されているのだ。日本での労使形勢逆転をどうするかが問題だ。(M)

 

 連れ合いの10時間に及ぶ難手術が成功で一安心。公立医療機関の執刀医は若手の名医だが、気がかりだったのはいつも疲れたその風情。超過密日程で寝不足の日も多いという。医師の増員と待遇改善は喫緊の課題だが、国民の命と健康は蔑ろに、人の命を奪う兵器あさりの方は熱心なこの国の政治。石が流れて木の葉が沈む。(B)

 

 中野区でミサイル避難訓練がひっそりと実施された。ひっそりと募集された区民が避難民に扮し、東京都、消防庁、警視庁、自衛隊も参加。新型コロナが落ち着いたので国から実施するように指示があったとか。頭を両手で抱えて座り込むだけでは命は守れないって散々映像で見てるけど、戦争の雰囲気を煽るために必要なのか。(京)

 

 ドイツはイスラエルのGAZAジェノサイドを一環として支持している。ナチスのホローコストのトラウマであろうか。知識人の中でも、ハーバーマスはイスラエル支持を明解にしている。ナチスのホローコストを糾弾し、イスラエルのジェノサイドは支持する。イスラムに対する根強い差別が底流にあるか。(O)

 

 母から電話。火災保険の更改で代理店から連絡があったけどいつもと違う人だったし「今回の保険料は10万円余りです」と言われ、前回7万円くらいだったのにそんなに値上がり?詐欺?と疑っている。私が計算してみると前回と同条件でたしかに10万円余りになる。更改時期だし「間違ってないよ」と伝えると「え~…」。(こ)

 

 私はギャンブルをする。主に競馬、時々競艇。ギャンブルをする上で決めていることが一つがある。それは借金をして賭けないこと。小遣いの範囲でやるギャンブルは健全な大人の嗜みだ。大谷翔平の通訳が違法なギャンブルをしてドジャースを解雇された。莫大な負債もあるようだ。残念だが一平君、君はギャンブラー失格だ。(駿)

 

  伝統芸能の殿堂、国立劇場の建て替えが難航。民間資金を活用するPFIでホテル、 レストランが共存する建物の計画も建築費の高騰で入札が2度不成立。でも国立劇場は築60年。ミラノのスカラ座は1778年、ウィーン国立劇場は1869年の設立。この違いの背景は何なのだろう?(か)

 

 藤井聡太八冠の将棋は、対局ごとに常に進化を感じさせる。最新の序中盤の研究に精通しながらも、実戦の中で局面ごとの最善手を追求する精度に隙がない。ライバルが研究して立ち向かうのに、常にそれを上回る準備ができているようだ。年間勝率8割5分近くを7年続けるのは異次元だ。将棋の神様から選ばれたとしか思えない。(亀)