編集委員の「一語一笑」



 一人暮らしの母の家を訪れていた時に電話が。「今会社なんだけど11時ごろ電話したのにどこ行ってたの?」と若い男性。「どちら様ですか」って返したら「林さんだよね」もしこちらから名前を言うと「おれ」って言うのかな?留守かどうか確認した?詐欺電話だ。母はそんな時「耳が遠いので文書で送って下さい」と切るらしい。(こ)

 

 今の若い人は日米が戦争したことを知らず、占領後昭和27年の独立(もっとも外国軍が駐留する独立国もないが)も知らない。近代史を学校でやっていないからだ。古代史、戦国時代に時間を取られ、明治維新で時間切れだ。昭和、明治、近世、古代と時代を遡及しなぜ戦争をしたのか、どう世界史とつながるのかが歴史の勉強ではないか。(ま)

 

 ロシアのウクライナ侵攻やヨーロッパ中銀の利上げによる物価高、社会保障の改悪で苦しむ欧州の国民の間で既成左翼に代わってミュニシパリズム(地域主権主義)を掲げる市民の地域政党が支持を伸ばしている。昨年6月、187票差の激戦を制した岸本聡子杉並区長やイギリスに在住して活躍するブレイディみかこも著書でそのことを伝えている。(か) 

 

 統一地方選挙が近い。ある自民党地方議員のつぶやき。元統一協会は選挙を手伝ってくれたのに、本部は反社会的行為をする団体だから今後付き合うなと言う。電通は反社会的行為たる談合で検挙された。しかし自民党本部の広報(選挙対策)は電通べったり。政府の内閣広報室にも電通社員が在籍。なんで俺らだけ・・・。(M)

 

 20歳にして6冠、そして史上最年少名人・7冠へまっしぐら。藤井聡太の将棋は、眼を見張る数々の記録ばかりでなく、その一手一手の思考プロセスに対して見る者を釘付けにする。勝利よりもずっと先にある棋理を突き詰めようとする求道者の姿勢に深く心打たれる。羽生先生と二人で紡ぐ棋譜をまた次の棋戦で堪能したい。(亀)

 

 いつも利用している区のスポーツセンターで、3月中旬より体調申告書の提出が不要になり、検温もなくチケット購入だけで入場出来る。区の申告書には、何故か年齢欄があり、一緒に利用している女子メンバーには不評だった。桜が開花しマスクも自由になり、練習の気分もあがる。今後また対策が復活する事がありませんように。(も)

 

 断捨離を始めて2年半、文庫本を中心に2000冊、ボール箱にため込んでいた紙類が8箱、廃棄処分にした。「損保のなかま」の バックナンバーも処分。ディスクと縮刷版があるのでOK。自分が取材した一面の「ひと」欄は切り取ってファイルに。いろんな方たちと出会えた。一緒に取材した写真担当の大島満喜子さんも鬼籍に入った(O)

 

 WBCで日本の優勝決定直後、アナウンサーが大谷選手へマイクを向け「これで日本の野球が世界で注目されますね」。大谷さん「日本だけでなく、韓国、中国、台湾も…世界も」。ベースを大きく飛び出した走者・マスコミに、それって過度なナショナリズムじゃないの?という鋭い牽制球だった。さすが名選手!その視野は広い。(B)

 

 役所の広報で「愛唱歌・フォークを歌います」のサークル募集を見つけた。そういえば久しくカラオケにも行っていない。コロナ禍で制約が多かったせいか音楽教室の青春ポップス教室は空きがないほど盛況のようだ。公民館での活動は月2回、今のところマスクをつけての開催らしいが早くマスクもとってお腹の底から歌いたい。(百)

 

 騒がれているように今年に入って1・2・3月と電気料金が高くなっている。PCで年間の電気使用量と料金を調べてみたら面白いことに気が付いた。年間の使用量の折れ線グラフが昨年と一昨年とほとんど重なっている。さらに今年に入っても。つまりライフスタイルが年間通して判で押したようになっているわけ。平凡な日常が大切かも。(京)

 

 古谷経衝氏の「シニア右翼」(中公新書ラクレ)が面白かった。古谷氏は40歳の元右翼の論客。最近はれいわ新選組の代表選に立候補して話題に。同書によればネット右翼と称される人々は中高年が多いと。意外だった。民主主義を破壊するのも守るのもシニア世代ということか。(駿)