編集委員の「一語一笑」


 トマス・アクィナス「理性と神秘」、スピノザ「読む人の肖像」、「哲人たちの人生談義」ストア哲学を読む、昨年から今年にかけて読んだ岩波新書だが、なかでも、「神の 本質は、神が存在しているという事実そのもの、無限に多くの属性からなる実体として 存在していることそのもの(スピノザ)」が発見であった。(ま)

 

 フランス、グランゼコールの教科書よりー「アメリカの忠実な同盟国である日本は、合衆国のこうした選択に歩調を合わせるかのように、憲法の戦争放棄条項を削除し、再軍備プログラムを立ち上げようとしている」。フランスでは日本の姿はこのように見られているのだ。(O)

  

 元旦に友人から届いた年賀状の末尾に「賀状じまい」の挨拶が書かれていた。寂しさも感じたが、いつまで出し続けようかと悩んでいた身にはありがたい申し出だと思い直した。メールやラインで済まされる人ばかりではない。年始の儀礼的な挨拶、お礼、状況報告...と内容は様々。面倒な気もするが年に一度の便りは楽しみでもある。(百)

 

 友人がコロナ感染。念のためPCR検査。予約不要なのに3時間も待たされた。申告したら「ここの検査対象ではない」と。渡された見本通りに書いて再申し込み。オミクロン株のワクチン接種歴やPCR検査回数を何度も聞かれてやっと検査に。無駄なことしなければ少人数で検査の要求に対応できるのに。故意に検査件数を制限してる?(こ)

 

 紙印刷新聞とちがって、WEB新聞の場合は記事の修正・訂正作業がラクですが、それが油断にも繋がるというもので。今月号「損保考」記事に添付している「表」の下方、「出処」を、実は「出所」としてしまっていたのです。気付いたのは紙面公開寸前。危ない、アブナイ。前科一犯、おつとめご苦労様となるところでした。校正恐るべし。(B)

 

 国が、屋内でもマスクは不要というメッセージを出すそうだ。国の言うことはあまり信用しない私だが、もともとマスク嫌い。昨年、厚労省が屋外ではマスク不要と言い出した。これ幸いと、以降マスクなしで街を歩いている。しかし99%がマスク。そして、していない私への非難と侮蔑の視線は強烈。どうなる?マスク。どうなる?同調圧力。(M)

 

 年明けにスマホが急に不具合、いつの間にか無くては困る生活になり、重い腰を上げてショップへ。使用年数から回復不能で、思いがけず新調する事になり、高価な買い物に。高性能になっても今までの使い方から発展もなく、少しの操作変更にアタフタして。嬉しいのは、写真がキレイに撮れるようになった事位。(も)

 

 いま大相撲が面白い。平幕優勝は当り前。まさに群雄割拠の戦国時代だ。どの力士にも優勝のチャンスがある。私の推しは若隆景と翠富士。若隆景には千代の富士のような横綱になってもらいたい。翠富士は私の故郷静岡県の焼津市出身なので応援している。幕内最軽量力士だが相撲は見ていて気持ちいい。(駿)

 

 藤井王将対羽生挑戦者の世紀の7番勝負を堪能。掛川、高槻の現地大盤解説会で両者の渾身の読み合い、駆け引きを体感し、いまこの時代に最高の将棋を見られる喜びを実感している。大盤解説会といえば比較的年配の男性が中心というのは過去の話。男女ほぼ拮抗、年齢層の幅広さにも驚き。両雄への世代を超えた人気の表れだ。(亀)

 

 中国の『漢書』「地理誌」によると、西暦2年の中国の人口は6千万人弱。それが18世紀半ばには2億人に達し、今や14億人余り。しかし、昨年末には61年ぶりに85万人減り人口減少社会に入った。日本も深刻な少子高齢化社会。いがみ合っていないで知恵を出し合わせなければいけない。(か) 

 

 3年ぶりの歌舞伎座、大向こうの掛け声は一般客はお断りで専門家(?)のみOK。

大相撲初場所、客席は全員マスク姿でも応援の掛け声はあちらこちらから飛んでくるし、

後ろの客席の酒盛りもTVに映る有様。この春先から夏にかけてマスクなし社会が拡がって

いくのか・・・政府の指示ではなく個々人の判断で決めたいものだ。(京)