松崎菊也「フドートク主義」宣言

 

 

     


 まつざき・きくや 戯作者 コント集団「ザ・ニュースペーパー」リーダーを経てTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか」のパーソナリティ等ラジオテレビでも活躍。現在は執筆活動のほか政治風刺ライブなどを行なう。日本大学芸術学部卒


 

 悟りの境地に達した副総裁

 

 副総裁が、公明党幹部らを「一番動かなかったガンだった」と発言した。

 「飲み倒して病気になった年寄りの医療費を健康な俺が払ってやるのはあほらしいと言った先輩がいたが、良いこと言うと思った」

この時は自分も年寄りだという意識が欠落していた。それでも自分は政治を動かしている権力者の自負があり、小賢しくも先輩の発言を隠れ蓑にした。

 「地球温暖化を心配するが温暖化したら北海道のコメが美味くなった」

 この時も、座を盛り上げてやろうという増長した気分のうえ、小賢しくも温暖化はフェイクだとアメリカの大統領がいったことを隠れ蓑にした。

 「医者の確保というが自分で病院を経営している立場から言うと、医者というのは最も社会的常識が欠落している人が多い」

 この時も、弱者をこき使い続けた財閥の御曹司だぞバカヤロウという増長した気分が表へ出たが、最も社会的常識が欠落しているのは自分だ、という意識が欠落し、隠れ蓑がなくなった。

 

 この国の有権者に問う前に「中国と戦う覚悟を持て」と台湾の総統の前でふんぞり返って隠れ蓑も皆無だったことに比べれば、自分のような強いがん細胞が弱いがん細胞を駆逐するとは、ジイサン悟りの境地に達したと思ったのは私だけ?