川井太郎の麻雀日誌  6ソー打のファインプレー


 南2局南家。12巡目に雀頭がドラ東でピンフ3面チャン。絶好の聴牌になった。9ソー打で黙テンでも満貫である(上図)。ところがこの打ち手はここで6ソー打のリーチと出た。え、なぜ9ソー打じゃないの?まさかイーペーコー気が付いていない?

 だが心配ご無用。実はこれは細心の注意を払った打牌。ファインプレーだった。そのとき西家は9ピン・白・2ソーをポンて明らかに対々志向。当然聴牌であろう。事実、手牌は下図。9ソーはロン牌だった。

 ファインプレーとは結果論から論じているのではない。対々の場合、一般論として字牌や一・九牌の危険度が高い。その上、7・8ソーを2枚づつ持っている自分の手牌から見て、9ソーが西家に対子で持たれている可能性は高いと想定できる。9ソーは二重の意味でハイリスクだった。6ソー打は、こうした冷静な現状把握の結果であるところが素晴らしい。ついつい、自分の手に惚れて9ソー打と行きたくなる。ドラ雀頭のこの手なら当然勝負に行くべきとしても、打牌には万全を期すことが大切だ。冷静に局面を分析し、自己中心の視点を客観視点に引き戻す。そしてより危険度の低い打牌を選択する。見事な打ちまわしだった。結末は一発1ピンツモのハネマンというご褒美がついた。


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(囲碁)  九段 佐藤昌晴

 

 黒先コウ 5分で上級者 

 

(ヒント)白にも粘りがあります。

 

 


 

 

(詰将棋)  九段 西村一義

 

3手目に好手あり。(10分で2段)

    

持駒 角桂