編集委員の「一語一笑」



 高齢の庭師が作業中に転落・死亡したとの連絡で依頼していたマンションの植栽作業が急遽キャンセル。徒然草109段「高名の木登り」に「目くるめき枝危うきほどは己が恐れ侍れば(注意は)申さず 過ちは安きところに成りて必ず仕ることに候ふ」と。人生くれぐれも油断なくとの教えであろう。(ま)

 

 今だけ、金だけ、自分だけの五輪開催。IOCをはじめ、魑魅魍魎たちの利権の構図がかつてなく浮き彫りになっている。開催反対署名などできることから行動したい。五輪ムードと抱き合わせで職場でのワクチン集団接種も始まるが、自分の身体は自分で守る。私たちには打たない自由がある。同調圧力に構わず堂々と主張していきたい。(亀)

 

 深夜、施設にいる母の熱が下がらず緊急搬送。2日前の窓越し面会では元気だったのに。病院で診察検査の結果、PCRもCTも肺炎の疑いもなく、いつもの感染症かと。入院手続きに3時間超。日付が変わったが施設の人も一緒に待機してくれる。1年前も同じ病院で相部屋だったが、今回は発熱だから個室とか。昨年は空室がなかったの?(も)

 

 多数の反対にもかかわらず、五輪は有観客で強行の見込み。これで、美辞麗句の五輪憲章はダーティ・ビジネスの道具にすぎないとやっとわかった人も多そうだ。憲章には、五輪を政治利用してはならないというのもある。選挙を控えた政権与党の長が、「コロナに打ち勝った証として開催しよう」というのも、政治利用だ。(M)

 

 「東洋の魔女」を語れば「majorityは中止・延期派だろ」と言われ、「アベベ」といえば「やっぱり、アベか」。「ヘーシンク」を賞賛すれば「IOCには平身低頭かい」と、何を語ってもまともに取り合ってもらえない誰かさん。言葉を大切にせず、国民の聞きたいことに向き合わなかった自分自身に戻ってきたブーメランですたい。(B)

 

 以前はチラシにあるクーポンを切りとって渡すだけという手軽で便利な割引サービスがあった。ところが最近はあらかじめ使いたいクーポンを自分でスマホから取り出して提示するシステムに。スマホが無いのは問題外、操作に不慣れな身には使いづらいことこの上ない。便利なようで不便な世の中になってしまった。(百)

 

 車が行きかう歩道で後ろから突然頭をドンとやられた。カラスの襲撃。びっくりして見上げると電柱に巣らしきものが。駅地下入口に毎年燕が巣作り。改装されたのでいなくなったのかと思ったら、運搬車両入口の柱の陰で子育て中。私たちの生活は激変したけど、いつもと変わらない季節の移り変わり。(こ)

 

 食について考えてみた。江戸時代は二宮金次郎やお上から質素倹約をいわれ、一汁一菜が奨励され、禅の修行僧はおかゆ1杯に香の物、戦時中は贅沢は敵で配給制度、戦後では土光元経団連会長の目刺が称賛され、作家中野孝次は清貧の思想を叫び、今は飲食店が目の敵にされて自粛自粛とやかましい。なんて貧しい国か。(O)

 

 ワクチン接種に関連して自治体格差がはっきりしてきた。国の指示待ち(住民に顔が向かない…)の自治体は評判悪い。自治体の長や職員の発想の柔軟さとやる気が試されている。「仮定の話には答えられない」国だけど、いろんなケースを想定してシュミレーションしてこれからも続くコロナ禍、改善できることは取り入れて欲しい。(京)

 

 牛のゲップはメタンガスを吐き出し、その温室効果はCO2の25倍。そこで人工肉、培養肉が欠かせなくなり、2040年には世界の肉の60%がそれに置き換わるという 予測もある。大豆や海藻でつくった肉がおいしいとかまずいとか言っていられなく 時代が来る。こちとらは多分生きていないけれど…。(か)