編集委員の「一語一笑」



 新橋、渋谷、新宿で路上飲みが流行っているらしい。居酒屋は8時に終了、飲み語り足りないのだろう。昔は東京山谷、大阪釜ヶ崎、横浜寿町が路上飲みのメッカだった。仕事にあぶれた日雇い労働者が昼間からカップ酒、焼酎をあおっていた。岡林信康のまさに「山谷ブルース」の世界。今はラップか。(O)

 

 「放射能汚染水」はradioactive water、「処理水」はtreated waterと訳される。「放射能汚染水」がいつの間にか「処理水」に変更になっている。保管を増やす方法もトリチウムを取り除く技術も開発されているという。なのに「あの水を飲んでも何ちゅうことない」と海洋放出決定。ごまかしはやめてまじめにやれよ!(こ)

 

 座礁事故とは無関係だが、大戦中のトリック合戦満載の「スエズ運河を消せ」(D・フィッシャー、柏書房)が面白い。爆撃を避けるために運河を「消す」実話。映画なら大仕掛けフェイクはたくさんありますが…R・レッドフォード、P・ニューマンの「スティング」は秀逸だし、「鑑定士と顔のない依頼人」も余韻残る作品。やはり嘘は大きいほど効果がよろしいようで。(B)

 

 「嘘を言う・ごまかす(森友、加計、桜、アンダーコントロール)、資料を改竄する(財務省)、質問に答えない・はぐらかし開き直る(国会答弁、学術会議)、先送りする(原発復興、汚染水、財政再建)」のが常套手段の安倍・菅政権の「緊急事態宣言」、信用を失った政府の策が聞く(効く)はずもない。(ま)

 

 楽しみながらできる生涯スポーツというチラシを見て「健康ボウリング教室」に電話をしてみた。ところが初心者向き、週1全6回の受講料が3000円と安かったせいか、締め切りの1カ月前だというのにもうキャンセル待ちの状況。ストレス解消、体力向上、友だち作り、と近年人気が復活したようだ。早朝ボウルに通った学生時代が懐かしい。(百)

 

 コロナ禍で「会食は不可」と発信したすぐあとに、麻生財務相は政治資金パーティ、富山の知事や市長は宴会。倫理や道徳、法や規制は下々を縛るもので権力者たる自分たちを縛るものではないというのが、彼らの認識。特権意識そのもの。政権を縛る現憲法を、国民を縛るように改悪しようという自民党改憲案とよく符合する。(M)

 

 環境破壊などによる危機的な状況を表す言葉として定着した感のある「人新世」、でも『人新世の「資本論』を「正当」マルクス経済学者は無視? 著者の斎藤幸平氏がトロツキー3部作で有名なアイザック・ドイッチャーを記念した賞を受けているからなのか、「貨幣や革命に十分触れていない」という批判があるようだが・・・・(か)

 

 聖火リレーの映像を見てると税金がドブに落ちてく音が聞こえてくる。多くの国民が中止を望む東京オリパラはいろんなトラブルが続いてきたが、すべて含めて明朗会計報告をしてほしい。長野オリパラ招致委員会の会計帳簿は開催地決定後、不要なものとしてすぐに焼却された過去がある。記録しなかったり破棄したりのウルトラ技は封印!(京)

 

 近所の公園に、コロナ予防接種用プレハブが建って1か月。突貫工事だったのに未だに稼働の気配なく、医療従事者が先で次に高齢者の予定との告知だったが、いつになるのか?公園の側にあるお寺の牡丹が例年より早く咲き、じっくり楽しむ。お寺の竹林の筍を直売で買い、初めての杉並産だが味は中々美味しい。(も)