川井塾講義録 

        出来上がり四暗刻は捨てられない


 オーラスの南家。マイナス2万点の三着目。7巡目で三暗刻の聴牌(上図)である。

 1索はドラで1枚切れだがタンキ待ちとしては悪くない。5索打かと思いきや、この打ち手は1索打でダマテンと出た。そして次順ツモが5索。「ツモ三暗刻の千三百・二千六百」」である。ところが、この打ち手は悠然と6索打。四暗刻の7索タンキ待ちと出た。もちろんフリテンだが絶好のタンキ候補が来れば切り替えるつもりだ。(下図)

 残念ながら、めったに見られない「出上がり四暗刻」は実現しなかったが、打ち手の言い分を聞こう。 

 「三暗刻だけで上がる気なら上図の時点で5索打の1索タンキに取ります。ドラでまずは出ないと踏みますが、万一出れば満貫です。でもそれでもマイナスで終局。5索を残したということは、タンキより両面待ちの方がベターということではなく、あくまで狙いは四暗刻です。5索と6索子または7索とのシャンポンがとりあえずのイメージだったのですが、先に5索が来てしまったというわけ。実質四暗刻が出来上がったわけで、こんなチャンス手を捨てて「千三百・二千六百」」で上がるようじゃ、あまりにも夢がなさすぎますよ」

 


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(詰碁) 九段 石榑郁郎

 

 

「黒先」 ヒント 一手目が妙手です。(10分で3段)

 

 

 

 

 

 

 


 

 

(詰将棋)  九段 西村一義

 

ヒント 桂馬の活用です。(10分で初段)

     

 

      

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