編集委員の「一語一笑」



 地震学者・大木聖子さんの「等身大の地震学」に大いに同感。要は「予知より防災」にもっと努力をということ。そうだよね。「来る時間」は不確かでも「いつか必ず来る」ことは確かなんだから。ここでなぜか突然、林家彦六・木久扇問答を思い出す。「師匠、なぜお餅にカビが生えるのでしょうね」「バカヤロウ!早く食わねえからだ」。(B)

 

 3/8は国際女性デー、今年はネットの集会だった。1904年ニューヨークで婦人参政権を求めたデモが起源、中断したが1975年国連により制定。イタリアではこの時期に咲くミモザがシンボルになっている。近所の庭先ではミモザが咲き誇っていた。こんな記念日の必要がない日はいつ来る?(こ)

 

 デジタル改革法案で、「地縁」を「地緑」と誤記。無料のOCRソフトで古い文書を画像スキャンしてワードに読み出したとき、同じような現象が生じた経験が私にもある。もう20数年前のことだ。霞が関の仕事、そしてそのデジタルレベルって、こんな程度?もしそうなら、デジタル化なんてそら恐ろしい話だよ。(M)

 

 高熱と頭痛、倦怠感から全身の麻痺となる一方、肺炎から呼吸困難で死亡。富裕な市民は空気がきれいな農村部へ避難し、親子・兄弟が訪問はおろか葬儀にも参加できず、お互いに見捨てる結果に。今のコロナの話ではない。出典は「世界の歴史10巻、西ヨーロッパ世界の形成」中、14世紀の黒死病(ペスト)をめぐるボッカチオの「デカメロン」だ。あまりのそっくりさに戦慄する。(ま)

 

 春になり保育士さんに手を引かれたり、「子連れ狼」の「大五郎車」に乗った園児たちによく会う。行先は近くの公園。園庭で走り回ったり、遊具で遊んだりしている。公園にはテリトリーがあるらしく、保育園ごとにすみわけをしている。(O)

 

 昨年2月、横浜港に着いたダイアモンドプリンセス号の新型コロナウイルス陽性者は、下船後含めて712名だったという。そのうち半分が無症状だったとか。この一年間、積極的に分析も検討もしない政府に怒るばかり。オリンピックは早く中止にして本当に国民のために働いてください。(京)

 

 2500円OFFにひかれて初めてウーバーイーツを利用してみた。ポスティングのハガキにあるコードを入力するだけで簡単に割引になるらしい。品代は2360円、余りの140円は配送料(200円)にまわせたので結局支払ったのは60円だけ。その後にまた無料クーポンも届いた。これで利益が出るのかと心配するのは余計なお世話?(百)

 

 宋代では宋磁という薄く硬質な陶磁器を分業で製造し、アダム・スミスの『国富論』の18世紀英国のピン工場よりずっと早く分業化を実現しながら、清代末には蒸気機関車をバケモノと見て長江に沈めた中国。いままたITとデジタルを駆使し、経済そして軍事大国としてアメリカと覇権を争う。面白く、不気味な国だ。(か)

 

 散歩中、各家の庭木が順番に花をつけ春本番。近所では梅・ミモザ・辛夷・白木蓮・桜等々を楽しみに歩く。『見えない配達夫』がいて、世界中の地中を走り回り草木に時を伝えるという詩があるが、その通りとしか思えない。もちろん慌て者も遅刻もあり、紅白の梅2本のはずが同色なのは植木屋さんのご愛嬌。(も)