天野 ともよ 「潮風短信」


昭和のオジサン達

 こんな部長でいいのか

 

 フルーツのパフェがおいしいお店で久々にメイク用品を買おうと思い、化粧品販売の仕事をしている明日香ちゃんと会った。

明日香ちゃんの所属する販売部の話を聞いた。販売の仕事をしているだけあって趣味は人間観察だそう。「去年、販売部の部長が変わったんですけどぉ、なんかぁ課長が出かけたばっかの時とか丁度客先に着いてるかなって時に電話かけてくるんですよねぇ、スケジュール表は部長も見られるんで外出ってわかってんじゃないかと思うんですよね。 まるでちゃんと出かけてるか、どこにいるかチェックしているみたいでぇ。部長ってもっと地域の特性とか分析して方針立てるとかあるんじゃないかなって。自分も課長の時にチェックされていたから同じことしてんのかな?部長からの電話だと電話取った人もやっぱ気を遣うし・・・。マジ、ウザいんですよね。わかってるなら直接携帯にかければいいじゃん~」 と明日香ちゃんがパフェの真っ赤なイチゴをほおばりながら言う。

「まぁ、そうだねぇ、部長なんだから他にやることいっぱいありそうだよね」と私もイチゴをほおばった。「あ、向こうに座ってる人のリップ、D社の新色かな~。あ、頼まれていいた品物持ってきたので確認してくださいね!」と明日香ちゃん。「あ、そうだったね!楽しみにしていたんだ~。ありがとうね。このリップもきれいな色だね」

さてさて、パフェを食べ、お茶をいただいていい時間を過ごすことができた。

まだまだ、昭和なオジサンたちとは付き合わねばならんだろ~なと思った午後だった。