損保雀士・川井吉太郎の麻雀道 


          何を切ってリーチか?

 

 東2局の西家。5巡目で南家からリーチが来たところにペン7万をツモってこちらも聴牌(A)。ドラなしですが追い掛けリーチに行くとして、さて何を切るか?南家の捨て牌はBです。2・3ソーをどちらか外してのタンキは論外として…。
 西家は打白でした。流石の「正解」でしょう。6・9ソーはリーチ牌の5ソーから見ていわゆる「裏筋」にあたり、最もリスキーな牌と見えます。もちろん、「七対子・白タンキ」の可能性はあります。しかし、いきなり西が出されています。タンキなら白より西を選びそうなものです。
 「白を切って一翻落とすなんて、もったいない」と思いますか?でもそれは固定観念による思い込みかもしれません。きちんと計算してみればわかりますが、白を手放してもそれほどの違いはないのです。この西家は結局1ソーをツモ上がり「700・1300」をゲットしたのですが、この合計2700点の収入は、白を残し9ソーを雀頭にしてツモ上がった場合の「1000・2000」計4000点と1300点しか違いません。その理由は、白を雀頭にしてツモった場合の点数は「40」(基点20+役牌雀頭2+ツモ2+老頭牌暗刻8=32→切り上げ40)になるのに、白暗刻で9ソー雀頭の場合のツモ点数は役牌雀頭の2点が消えるためジャスト「30」にしかならないからです。
 この打ち手は、そこまで計算が行き届いていたのです。「流石!」の所以です。

 

 


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詰碁出題  九段 石榑郁郎

 

【黒先】白の抵抗手段に的確に応じて無条件で生きます。(8分で3段)


  

 

 

 

 

 詰将棋出題 九段 西村一義   

 

持駒 銀歩

 

角が中心の攻めです。(10分で初段)