ブラック企業大賞

     

            三菱電機が2年連続で大賞


   

 Q 三菱電機がブラック企業大賞を受賞したって聞いたけれど、これって何?
 A 過酷で理不尽な働かせ方を強いる企業などの実態を広く知らせ、その被害をなくそうという弁護士やジャーナリストの取り組みがブラック企業大賞だ。
 Q なぜ三菱電機が?
 A 同社では2014~17年、長時間労働が原因で5人が労災認定され、うち2人が過労自死だった。19年8月には入社4カ月の新入社員が自死し、指導担当の上司が自殺教唆容疑で書類送検された。残されたメモには「自殺しろ」などと言われたとあった。
 Q 異常な事態ですね。
 A 同社の受賞は2年連続で、過去に大賞を受賞したセブン‐イレブン・ジャパンと広告大手・電通が今回も候補に挙がるなど、反省の色が薄いこともこうした企業の特徴だ。
 Q 2社は何をしたのですか?
 A セブンはパートやアルバイトに約5億円もの残業代を支払っていなかったことが発覚。電通は2年余り前に労働基準法違反で有罪判決を受けたのに、昨年9月にまた労働基準監督署から是正勧告を受けた。
 Q ひどいね。
 A 4月から残業上限規制が全企業に適用され、6月にパワハラ防止関連法が施行される。これを機にブラック企業を許さない取り組みをさらに強めたいものだ。