小山かほる「職場短信」


 

 

           スマホと課長

 ムっちゃんとランチの約束をしていたのに、直前になって「部長から用事をいいつけられたので」とドタキャン連絡。業務課の彼女のところに部長が11時半頃にやってきて、「会社のスマホが入れ替えになったから、いままでどおり登録をしておいてくれる?1時には出かけるのでそれまでに」と言いつけたのです。

 ムッちゃんは部長に対して(自分でやれば!みんな自分でやってんだよ!)と心の中で呟きながら、やり方を印刷して持って行ったのですが、部長は聞き耳もたず…、「やっといて」とスマホを彼女に押し付け、自分は昼食に出かけてしまったそうです。

 今までのスマホの情報をクラウドにアップし、それを新しいスマホに落とします。その後今までのスマホを初期化すれば終了ですが、部長のスマホはもれがあってはならないので気をつかいます。慎重に作業すると30分以上かかります。

 今、職場では、退職者も多く人員が減っているし、テレワークで出社人員も減って、出社している人に大きな負担がかかっています。ずらしての昼休みもなかなか取れないのが現状です。部長は社有車で出かけるので「車の中でできるのに…」と、「私の昼休みはどうしてくれるの!」と、ムッちゃんは怒り心頭です。

 部長はそんな職場の状況をまったくわかっていないし、オンライン会議も部長はセットされた椅子に座ってしゃべるだけ。その準備にどれだけ余計な時間がかかっているのかもわかろうとしない。

 もう少し現場に目を向けて現状を見て施策を進めてほしいです。