編集委員のごあいさつ 「一語一笑」



 お籠りを機に図書館から借りて長年の課題だったウェルギリウスを読了した。加藤周一「羊の歌」に出てくる「おお時代よ、おお風俗よ」はアエネーエスではなかったらしい。ふと気が付けば「風の音にぞ驚かれぬる」季節になっていた。(ま)

 

 7点差。9回表無死で四番打者が2塁打。四番打者に代走。その後チームは猛反撃、2点差に迫り走者2人で四番打者に二度目の打席…ん?夢膨らむ場面を先の読めぬ凡庸監督がぶち壊していた。たかが野球。されど世間にも似た上司は多くて。(B)

 

 井上陽水は天才である。陽水のカバー曲集を聴いた。ラストは「夜霧よ今夜もありがとう」。裕次郎は夜霧が二人を包みながら流れていく感じ、陽水のは夜霧が立ち込めている感じ。裕次郎の自然体がやっぱりいい。(O)

 

 アベの長期支配が残した最大最悪は、日本社会に自発的隷従を蔓延させたことだ。強者の周りの者が正義より自己保身を優先させ、忖度と迎合を一般化させた。世論調査で半数以上が自民党支持という数字がそれを物語る。(M)

 

 表紙だけ変更の新内閣、テレビでは病気退陣の悲劇と苦労人の立身出世話で持ち上げている。でも、ネットでは『粛々内閣』自粛委縮のおっさん政治、『パオン内閣』ピエン(泣く)を超える大泣き…等。うまい!(こ)

 

 集会はいつも「大成功」、選挙は大敗でも「大健闘」、市民と野党の共同は「前進」。 これって本当? 何かエビデンス抜きで言っているようで気になる。(か)

 

 娘が3才のプードルを飼い始めた。まだ慣れないせいかほとんど食事もとらず、あちこちで粗相をしてしまうらしい。実はこの犬、犬カフェで働いていた立派?な職業犬で、閉店を機に店主が手放したとか。リストラの被害は人間社会だけではないようだ。(百)

 

 コロナで面会出来なくなり半年の施設入居の義母。9月の誕生日も敬老の日も、オンライン面会のみ。5月に開通した面会だけでも予約受付や機器操作、同時に介助と職員の仕事は増加。皆が疲れ切らない内に、何とか落ち着いてコロナ。(も)

 

 一年の半分を信州で無農薬野菜作りしている友人夫婦。毎年夏の終わりに収穫を手伝いながら貰いに行くのが楽しみ。今年は悩んだが、コロナに気を付けつつガラガラの長距離バスで出かけた。「湯上り娘」という枝豆が絶品。(京)