丸谷才一が新設した「今週の本棚」が楽しみで毎週日曜日の毎日新聞を買う。丸谷本の装丁者和田誠も亡くなった。電車で本を読む人は例外、紙の本と書評がスマホに負けた観。(ま)
今年のナンバー1、映画ではクイーンの「ボヘミアン・ラプソディー」。サウンドに圧倒される。本では西谷修「アメリカ異形の制度空間」。読み手の知的力量を問うてくる本。メチャ疲れた。(O)
民間企業では予算オーバーは始末書もの。残せば残したで見積もりが甘かったと始末書もの。「桜を・・・」は予算は毎年同額なのに年々支出は増え続けた。総理のご意向はチェックなし。(京)
首相在任期間でアベが歴代最長とのこと。権力は腐敗する。明治以来最も腐敗した政権というわけだ。そう実感させられる事件が続き、国民の多くはその腐臭に慣れてしまっている。(M)
プレミア12世界野球。やたら語られた「日の丸を背負って」が気になる。戦場で行軍する皇国兵士のイメージ。旭日旗持ち込みは言うに及ばずだが「世界制覇」した自国ヒロイズムの行先が怖い。(B)
「映画 広島」、「映画広島に出演した人達を追跡したドキュメンタリー」、「満蒙開拓団~語り継ぐ戦争と性暴力」等、真夜中にしか放送しない。教えてもらって録画。(こ)
今年は各地で大災害が発生。千葉の友人宅には浸水被害の親類が避難、断水になった福島の友は水汲みに奔走。他人事ではない!きのうと変わらぬ日常を送れることに感謝。(百)
吉野彰氏のノーベル化学賞受賞の対象となったリチウムイオン電池は海自の潜水艦「とうりゅう」にも搭載されている。吉野氏は安倍首相と握手しながら「国策のお役に立てば」と語っていた。(か)
やっと秋らしい陽気になり、大型公園で紅葉狩り。ひたち海浜公園のコキア、昭和記念公園のイチョウ他。どこもリュックにカメラのシニアと外国団体客の大声で賑やか。(も)
社会の調和と安泰に必要な五常の徳は、「仁・義・礼・智・信」だと儒教が教えている。なかでも重要なのが「仁」と「義」である。それは人間が守るべき道徳で、礼儀上なすべき努めのことである。日本人が大切にしている基本的な価値観でもある。
10月10日、公明党は政権を離脱した。
公明党は連立維持の条件として「靖国神社参拝」「裏金問題の解明」「企業献金問題」の対応を連立維持の条件としていたが、これらに対して自民党から明確な回答がなかったからだとしているが、自民党は「一方的に告げられた」と言っている。
私は、公明党が連立の条件を出したとき、その条件に一瞬「今さら?」という気がした。連立を組んで26年、その間、それらは何度も問題になったはずである。それを容認(?)してきたのに、なぜ、今になってそれを頑なに主張するのかと思ったのだ。だが、それは、民意に押されているからだと好意的に解釈していた。
自民党の党大会で、高市早苗が総裁になり、麻生太郎が副総裁になった。常識的に考えると、新総裁はいの一番に連立を組んできた公明党に挨拶に出向き、その上で「今後、どうしましょうか?」と相談するのが筋であろう。
だが、そうではなかった。高市と麻生が最初に会ったのが、国民民主党代表の玉木雄一郎だったのだ。当然、政権協力の話をしたのだろう。
「仁」と「義」に続くのが「礼」である。これも日本人の基本的な価値観で、日本人はこれらに欠ける人間を徹底的に嫌う。
自民党は、支えてくれた公明党に「仁義」も「礼節」も示さなかった。公明党からすればそれは侮蔑されたことであり、屈辱と怒りを感じたはずである。私だって相手がそういう人間なら、さっさと見切りをつけて縁を切るはずだ。
1973(昭和48)年『仁義なき戦い』という映画があった。シリーズで5作創られ、1999(平成11)年「日本映画遺産200」にも選ばれている。
ヤクザを主人公にしているが、ヤクザ映画でも任侠映画でもない。義理と人情、恩義と裏切り、愛と憎悪、怨念と殺戮を描いた群衆活劇で、戦後日本の暗黒社会を描いていた。
石破首相の退陣から総裁選、新総裁誕生と今までの政局をみていると、権力を握るための打算と工作、陰で暗躍する長老たちばかりが目につく。映画は「仁義なき社会は抗争を生む」といっていたが、自民党内部はまるでこの映画のようである。
かつて、自民党と有権者は、政策より義理と人情でつながっているといわれていた。そのころの自民党には、まだ「仁・義・礼」もあったということだろうが、今はカネがすべてのようだ。「五常」の残るは「智(道理をよく知り、知識が豊富)」と「信(情に厚く真実を告げ約束を守る)」だが、自民党はそれさえも失ってはいないか。