損保雀士・川井吉太郎の麻雀道 


           カンのルール

 

 

東2局。8順目でA氏は図の聴牌(ドラ3万)になって即座にリーチと出た。スピード感溢れる攻撃だ。もちろん、3ピンなら出上がりでもツモでも三色満貫だ。そして次順、4ピンを引きアンカン(?)。カンドラがなんと1ピンになった。A氏は終局前、念願の3ピンを引き上げ、「リーチ・ツモ・三色・ドラ4、倍満だ!」と大興奮である。

 

そこへ、開かれた手牌を見た他家から「その4ピンカンはルール違反じゃないの?聴牌が変わるカンはできないはず」と指摘が入った。「えっ!聴牌は2・3ピンで変わっていないよ」とA氏。確かに2・3ピンで上がれることには変わりない。しかし、カンの前は「2ピンタンキ、ペン3ピン、カン3ピン待ち」だったのだがカンの後は「カン3ピン」が消えている。3通りの聴牌が2通りに変わっている。

「そりゃ、ないよ。3ピンなら誰でもペン3ピンとして三色にするはず。その選択が許されている以上、カン3ピンが消えているというのは屁理屈だ」とA氏は譲らなかったが、結局これはA氏の負け。聴牌が変わるカンは待ち牌が同じでもダメなのである。

 

でもA氏の気持ちはよくわかる。私でも4ピンを4枚見せれば2・3ピンが出やすくなると考えてカンしたくなる。だがルールは冷酷。倍満変じてチョンボとは痛すぎる結末だった。

 

 

 

 

 


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 詰碁出題  九段 石榑郁郎

 

【黒先】黒1・3のうまい手順で眼形を奪います。コウでは失敗です。

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「ヒント」初手に工夫を。
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